2025年秋——。
ニュースを見れば「円安」「金利上昇」「物価高」という言葉が毎日のように並び、家計にもじわじわ影響を与えています。
預金の金利はほとんど変わらないのに、モノの値段だけが上がっていく。
「このままでお金の価値は守れるの?」と不安に感じている人も多いのではないでしょうか。
いまの動きを正しく理解すれば、「守りながら増やす」運用に切り替えるチャンスにもなり得ます。
*NISA(少額投資非課税制度)*を活用すれば、
上がり続ける物価に対しても“お金が働く仕組み”をつくることが可能です。
最近は、投資信託や全世界株式ファンドなど、初心者でもリスクを分散しやすい商品が増えています。
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日経新聞の記事内容まとめ
2025年10月11日付の日本経済新聞では、「超長期債 見えぬ買い手」という見出しが大きく掲載されました。
記事によると、日本の長期金利が約1.7%まで上昇し、特に「30年国債」などの超長期国債の買い手が見つからない状況が深刻化しているとのことです。
背景には以下の要因があります👇
- インフレの長期化懸念により、「将来の金利上昇リスク」を避ける投資家が増加。
- 日本銀行が金融緩和を縮小し、国債の購入を減らしている。
- 財政赤字拡大による国債発行増が市場に重くのしかかっている。
グラフでは、2008年以降の「長期金利の推移」と「国債保有者の構成変化」が示されています。特に日銀の保有割合が2013年以降急増し、現在も市場の支え手として大きな存在である一方、民間の金融機関や投資家の買い意欲は低迷している様子が見られます。
記事は「国債市場の信頼性が揺らぎつつある」と指摘し、新政権にとって財政運営の課題が山積していると結んでいます。
わかりやすい解説:「国の借金=ローンの金利が上がっている」
この記事が伝えている「超長期債」とは、
かんたんに言えば、国が“30年ローン”でお金を借りる仕組みのことです。
つまり、国が私たちの代わりに銀行(=投資家)からお金を借りて、
将来の返済を約束する──これが「国債」です。
私たちが家を買うとき、銀行に「35年ローン」を組むのと同じように、
国も「30年国債」などの形でお金を借りています。
金利が上がると「国の返済額」も増える
たとえば、あなたが住宅ローンを
金利1.0%から1.7%に引き上げられたと想像してください。
同じ3,000万円を借りても、総返済額は何百万円も増えますよね。
国も同じで、金利が上がると「借金の利息」が膨らみます。
つまり、長期金利の上昇=国の返済負担の増加を意味します。
これが続くと、国の財政にプレッシャーがかかるだけでなく、
民間企業や私たちの生活にも“副作用”が出てくるのです。
国債の価格が下がる=持っている人が損をする
もう一つの問題は、すでに発行されている国債の価値が下がること。
金利が上がると、昔の低金利で発行された国債は見劣りします。
たとえば、「1%の利息しかない国債」と「1.7%の国債」があれば、
誰だって後者を買いたいですよね。
そうすると、古い国債の価値は下がってしまいます。
つまり、国債をたくさん持っている
🔹銀行
🔹保険会社
🔹年金基金
などが、“含み損(まだ売っていないけど価値が下がっている)”を抱えることになるのです。
特に生命保険会社は、長期で安定した運用を目指すために
「30年国債」を多く持っています。
だから金利上昇は、保険会社にとっても痛手。
この状態をまとめると、
🌀「国も企業も“金利上昇の逆風”を受けている」
というのが、今回の記事の本質なんです。
どうして“買い手”がいなくなったの?
では、なぜ今「国債を買う人」が減っているのでしょうか?
その背景には3つの大きな理由があります。
① インフレが続いているから、国債のうまみがない
たとえば、物価が毎年3%上がるのに、国債の利回りが1.7%しかなければ、
実質的には「お金の価値が目減り」しているのと同じです。
つまり、“安全”だけど“増えない”投資になってしまう。
これでは投資家の魅力は下がってしまいます。
② 海外投資家が日本国債を買わない
海外の投資家にとっては、円で投資するには「為替リスク」を避ける必要があります。
この為替ヘッジにかかるコスト(いわば保険料のようなもの)が今とても高い。
結果、ヘッジをすると実質的にマイナス利回りになってしまうのです。
これでは誰も買いたがらないですよね。
③ 国内の銀行・保険会社も手を出しづらい
既に多くの国債を保有しているため、
金利上昇で評価損が広がる中、「これ以上はリスクが高い」と判断しているのです。
こうして、「買う人が減っているのに、国はどんどん借金を増やしている」
という“需給のミスマッチ”が起きています。
一言でまとめると…
🏦 国債の人気が落ちているのに、発行量が増えている
💸 だから金利が上がり、既存の債券の価値が下がっている
🔥 その影響は、国・企業・私たちの家計すべてに波及している
という構図です。
この流れは、「日本の財政への信頼」「円の価値」「住宅ローン」「投資信託」など、
あらゆる分野に連鎖していきます。
金利上昇は“私たちの資産運用”にどう関係する?
「国の金利が上がっている」と聞いても、
「それって政府の話でしょ? 私には関係ない」と思うかもしれません。
でも実は、金利の上昇は私たちの“お金の動き”のすべてに関係しています。
その影響は、預金・ローン・投資の3つの面で表れます。
① 預金金利が上がる(けど、実質的には得にならない)
まずプラス面として、銀行の預金金利も少しずつ上がります。
たとえば、今まで年利0.001%だった普通預金が、0.02%になる…というような感じです。
一見うれしい話ですが、物価が3%上がっている中で金利が0.02%では、
**「名目はプラス、実質はマイナス」**の状態。
お金を銀行に置いておくだけでは、モノの値上がりに追いつかないのです。
② 住宅ローン金利が上昇する
金利上昇の影響が特に大きいのが、住宅ローンです。
長期金利が上がる=固定金利型のローン金利も上がる、ということ。
いま家を買おうとしている人や、固定から変動に切り替えようとしている人は、
数十万円〜数百万円単位で負担が増える可能性があります。
「金利1%→1.7%」と聞くと小さな差に感じますが、
35年ローンで換算すれば大きな金額差です。
③ 投資信託・株式市場への影響
金利上昇は「投資信託」や「株式市場」にも直結します。
一般的に、金利が上がると株式の割高感が意識されやすくなります。
なぜなら、投資家は「リスクのある株より、安全で金利がもらえる債券」を選びやすくなるから。
これによって一時的に株価が調整することもあります。
ただし、これを“悪いこと”と決めつけるのは早いです。
なぜなら、長期的に見れば経済が正常化し、企業が健全に成長できる環境に戻るというポジティブな面もあるからです。
🌏 円安との合わせ技で「海外資産」の注目が高まる
金利上昇と同時に進むのが「円安」です。
円安は、日本円の価値が下がるということ。
つまり、ドルやユーロなどの外国通貨を持っていた人にとっては“資産が増えた”状態になります。
たとえば、
- 1ドル=100円 → 1ドル=150円になると、
ドル建て資産の価値は1.5倍に見えるわけです。
このため、海外株式・外国債券・全世界株式ファンドなど、
円安の恩恵を受けやすい資産に注目が集まっています。
これからの資産運用の方向性:「守りながら増やす」
では、これから私たちはどんな投資スタイルを取るべきでしょうか?
キーワードは 「守りながら増やす」 です。
具体的には次の3ステップが基本になります👇
🔹 ステップ①:資産を分散する
日本円だけに偏らず、外貨建て・株式・債券・投資信託などに分けることで、
金利・為替の変動リスクを和らげられます。
💡たとえば
- NISAで「全世界株式インデックスファンド」を積み立てる
- 預金+投信+外貨をバランスよく持つ
といった方法です。

🔹 ステップ②:長期でコツコツ積み立てる
金利上昇や円安は短期的には不安定ですが、
10年・20年単位で見れば、世界経済は基本的に成長してきました。
一時的な下落に慌てず、時間を味方につけることが、
金利上昇局面で勝つ人の共通点です。
🔹 ステップ③:生活防衛資金を確保する
「運用=すべて投資」ではありません。
急な出費や不況に備え、生活費6か月〜1年分は現金でキープしておくこと。
これが、リスクを取る余裕を生みます。
NISAを活用した“現実的な一歩”
「資産運用って難しそう…」と思う方におすすめなのが、
NISA(少額投資非課税制度)です。
少額からでも始められ、運用益が非課税。
金利上昇・円安のような不確実な時代においても、
長期でじっくり育てる仕組みが整っています。
NISAを通して、「お金を“貯める”から“働かせる”へ」——
その意識の変化こそが、いま最も大切な資産防衛の第一歩です。
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